2025年10月8日、京都私学会館にて本年度最終の講習会を行いました。京都府、石川県、大分県、奈良県、茨木県、愛知県、群馬県、和歌山県から看護師の方々がご参加くださいました。受講者の皆様は、訪問看護、精神科、健康管理センター、緩和ケア、介護保険施設、一般病棟、救急病棟等、様々な病棟で勤務しておられます。
実習では、お一人おひとりの手の動きを確認し指導させていただきました。すでに資格を取得されたDICMの皆様、実習サポートをしていただきありがとうございました。
本講習会は「遺体感染管理士認定資格」取得のための受験講習ですが、同時に、死後ケアのあらゆる現場で共有すべき課題やテーマを取り上げ、本年度の締めくくりにふさわしい内容となりました。
死後ケアの手技は同一であっても、急性期医療では、CVカテーテル等医療器具の挿管が多く非常に困難な場合があります。半面、介護保険施設では、慢性期疾患の高齢者の患者さんでは、医療器具の挿管は少なく、排泄物の処理については、泥状の便の処理等に困難さがあります。緩和ケアや訪問看護の現場では、清拭や着替え等を通してご家族に寄り添う姿勢が求められます。
患者さんご逝去後の死後の変化‟死後硬直の発現“の学びでは、救命医療・精神科と慢性疾患の高齢患者さんでは、死後硬直の発現に違いがあります。着替えのタイミングに関係するといった現場のお話もさせていただきました。
私自身にとりましても、現場の皆様が抱えておられる課題に直接触れ、改めて多くを学ばせていただきました。心より感謝申し上げます。
皆様のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げております。
講師 橋本佐栄子