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2017/06/02

第3回DICM研修会レポート

平成29年5月27日(土)、東京会場中野サンプラザにおいて、第3回DICM研修会を開催しました。この研修会は、遺体感染管理士認定資格を取得された皆様を対象にスキルアップを目指して行っている研修です。
今年は、「遺族ケア」をテーマに、ご遺族への対応の仕方について勉強会を行いました。福岡県、香川県、和歌山県、奈良県、愛知県、静岡県、長野県、栃木県、群馬県、神奈川県、埼玉県、東京都から27名の方がご参加くださいました。

「遺体感染管理士」は、適切なケアができればそれで良いかというと、決してそうではありません。ショックを受け混乱しておられるご遺族に対し、心情を察して寄り添いお慰めすることは人として当然のことです。どんな言葉をかければよいのか、どんな言葉がご遺族を傷つけるのかといった、具体的な対応の仕方を学習しました。

本研修会で対象とした死別状況は、病死、老衰、内因性急死など救急搬送後の死亡(病院死)です。医療者、葬祭業者の言動が、ご遺族をさらに傷つけてしまうことがないように、日常的にご遺体に携わる職業人として、遺族対応の注意点を解説させていただきました。

元来、死別研究における死亡状況は、自然死(病死、老衰)の他、自然災害、人為災害、人為的事故、犯罪被害などの暴力性のある死亡や自殺を対象とします。また、病死にはSIDS(乳幼児突然死症候群)や社会的に差別を受けるといわれるHIVなどがあります。そのような死別のご遺族には、PTSD(外傷後ストレス障害)を発症することがあり、特に暴力的な死別は、臨床心理士等専門家の分野になります。

研修の後では、遺体感染管理士2種の葬祭業者様との意見交換もはずみ、死後ケアという共通の課題を通して、良い交流をして頂けたのではないかと思います。皆様とお会いし楽しい時間を過ごすことができました。
皆様、お忙しい中、遠路よりご参加頂き誠に有難うございました。

10月28日(土)、京都会場にて、東京会場と同様の研修内容で第3回DICM研修会を開催いたします。まだ、空席がございます。ご興味のある方は、是非ご参加ください。心よりお待ち申し上げております。

また研修会では、弊社エル・プランナーが最終目標としている災害支援について皆様に知っていただきたく東日本大震災の支援活動記録映像を視聴いただきました。
遺体感染管理士認定資格を取得すればそれで終わりということではなく、認定資格を取得された方々には、ご遺体からの感染予防の学習をベースに、さらに災害支援という課題への学習の機会を設けていきたいと考えています。


映像は、人的支援活動を含め災害支援を行った会社に寄与されたものです。
製作:全国冠婚葬祭互助会 非売品

東日本大震災における支援活動を振り返って

http://www.lplanner.co.jp/news/20121006.html 

文 橋本佐栄子

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